電気メモ

電気設備に関する個人的メモ帳

波及事故

■波及事故とは?
自家用電気工作物の事故等により、電力会社の配電線のフィーダを停電させ、同一フィーダに接続されている他の電気使用者への電力供給ができなくなる事故のこと。

■波及事故を発生させた場合
「電気関係報告規則」により、事故の発生を知ったときから 48 時間以内に速やかに所轄の産業保安監督部に発生の報告(速報)を電話等で行う。
発生を知った日から起算して 30 日以内に定められた様式の「電気事故報告書(詳報)」を文書で提出する。
電気事故報告規則では波及事故の他、電気火災事故、感電等による死傷事故、主要機器等の損壊事故などが電気事故報告の対象となっている。

■波及事故を防ぐ上で重要な考え方
事故点直近上位の保護装置のみを動作させ,他の保護装置を動作させない、選択遮断をすること。

もらい事故の例1

■MDS + LBS + GRの需要家がGRにより停電した例
・MDSには6600V電力から送電されている。
・LBSは開放されており、LBS1次側は受電状態であった。
・GRのターゲットが動作状態となっていた。

■上記から推測
・引き込みケーブルに地絡があれば、再送電された際また停電するので、引き込みケーブルには問題がなさそう。
・LBSの2次側の絶縁抵抗の値も良好で特に問題はなかった。
・GRのリレー試験、連動試験も正常に行えた。

■もらい事故
近くの建物で高圧地絡事故が発生し、その建物から流れ出た地絡電流の一部が大地を経由し、自社構内の対地静電容量に流入し、母線内を通過しZCTを通って外部に流出する。
このとき、自社ZCTを流れた零相電流をGRが感知し、LBSを開放させて停電に至る。

波及事故の例1

VT内蔵PASによるVT焼損による波及事故
当該事業所で停電が発生。
現地確認、PASは投入状態、SOGのDGR動作表示なし。

事故原因の予想
VT内蔵型PASとDGR結合試験のためのトリップコードを、DGR本体のP1・P2電源端子(VT2次側)に接続したクリップを、誤って短絡。
短絡電流が発生、VT焼損に至った(VT2次側短絡)

PASに内蔵しているVT容量は25VAと非常に小さい。
0.25A(容量25VA)を超過するとVT焼損に至る。

対策
年次点検におけるDGR-GR継電器試験を行う際は、P1・P2電源端子に試験用コードを一切接続しない。
継電器からカウンタストップ信号を取得する際は、空き接点(B1,BC)を使用する。

引用元
https://www.nite.go.jp/data/000101319.pdf

事故写真 twitterより引用