でんきメモ

太陽光設備 発電容量での区分

■10kWを超える
産業用太陽光発電と呼ばれる。
住宅用太陽光発電とは区別される。

■50kW未満
電気工事事業法では小出力発電設備にあたり「一般用電気工作物」に分類される。
保安規定などの届け出が不要。
第二種電気工事士以上の資格で工事ができる。

■50kWを超える
発電設備は「高圧」という区分になる。
電気事業法上は、発電用の電気工作物(発電所)にあたり「自家用電気工作物」になる。
「保安規程の届け出」と「電気主任技術者の選任」の義務がある。

用語の意味

再エネ賦課金・固定価格買い取り制度(FIT)とは?

■買取価格の入札制度
再生可能エネルギーの買取価格を決める制度。
発電事業の内容によっては、入札を通してでないと、電気が売れない。
電気を最も安く売ると言った人から順番に電気が買われる。
必要な電気量が集まったら終わり。買われなかった事業は次の入札まで待つ。
要するに「入札制度」とは、事業者同士による「価格競争」

■MPPT
Maximum Power Point Tracking
最大電力点追従という意味。
日射量や温度によって常に変動する電圧と電流から、発電量が最大になる電圧と電流の組み合わせを自動で見つけ出し、発電量を維持できるように制御する働き。

■ブロッキングダイオード
逆流防止ダイオードのこと。
日陰になったソーラーパネル(セル)や、夜間に発電していない場合、バッテリーや他のソーラーパネルから電流が逆流するのを防ぐ。
ソーラーパネルと直列に接続する。

■単相PCSと三相PCSの違い
単相パワコンは、家庭用の電源で動かすことができ、配線も簡単で、使いやすい。
音も小さく、住宅地での採用が多い。
三相パワコンは、工場などにある200Vの動力電源を利用して動かす。
容量が単相パワコンよりも大きいので、設置する台数を減らせる。
直流の電力が、電力会社の電力系統に流れ込まないようにするための「絶縁トランス」と呼ばれる装置が必要になる。
(単相パワコンでは絶縁トランスは必要なし)

■I-Vカーブ
太陽電池モジュールの性能試験の一つ。
太陽電池が発電している状態において、電流Iと電圧Vの関係をグラフ化したもの。
太陽電池モジュールを直列につないだ単位(ストリング)ごとに測定を行う。
このI-Vカーブを測定することで、発電能力が把握できる。
正常な場合、IVカーブは滑らかな形状となり、異常がある場合、IVカーブの途中で曲線が見られる。
複数ストリングのカーブと相対比較をして異常を判定することができる。
同じ太陽電池モジュールを測定しても、測定時の日射量・パネル温度などの測定条件により、Isc(短絡電流)、Voc(開放電圧)など太陽電池モジュールの性能評価を行う重要な要素が大きく変わってしまう。
測定環境は、日射強度700W/m2以上、安定した天候、南中時±1時間の間に測定するのが望ましい(JIS C8953)

■FF値:曲線因子
最適動作点での出力(最大出力)を、開放電圧と短絡電流の積で割った値のこと。
FF = Pm / (Voc * Isc)
0.7が標準値。
VocとIscが一定であれば、FFを大きくすることでPmを向上させることが可能。
FFは太陽電池内部の直列・並列接続の抵抗値やダイオード損失の影響を受ける。
メーカーではこれらの値を小さくしてFF値を改善する取り組みが行われている。

■ストリング
複数枚のモジュール(パネル)を直列に接続した状態を系統(ストリング)と言う。

■PV
Photovoltaic = 光で発電する

■インバータ
直流を交流に変換 or 直流・交流から周波数の異なる交流に変換

■調整池
太陽光発電施設整備に伴い、開発行為(掘削等の土地形質を変更する行為)を行う合計面積が1ha 以上となる場合、重要調整池の設置が必要となる。
草木が繁茂している状態であれば、植物の根と土が保水力を保ってくれる。
しかし開発した土地には草木は生えていないので、雨水は表面の土砂を巻き込みながら流れて行ってしまう。

■太陽光パネルの不具合
パネルは直列接続のため、1枚だけが不具合の場合でも、電流の流れが妨げられ、発電量が大幅に低下することがある。

■PPAとは?
Power Purchase Agreement(電力販売契約)
初期費用ゼロ円モデル、無償設置モデル、第3者所有モデルとも呼ばれる。
需要家が敷地や屋根などのスペースを提供。
PPA事業者は太陽光発電システムの設置・保守管理を行う。
発電した電力の自家消費量を検針/請求し、需要家側はその電気料金を支払う。
PPA案件では耐候性からガルバロックを指定される場合がある。

■FITの特例
FITで全量売電(需要設備を介さず直で配電線に系統連系)
特例で電気事業法上の設置者や電気主任技術者を需要設備と発電設備で分ける事が可能。
しかしオンサイト(屋根上)PPAや自家消費の太陽光の場合、
保安監督部によっては、原則同一設置者(=主任技術者も一緒)と指導を受けることもある。

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