でんきメモ

リチウムイオン電池

仕組み
負極に炭素材料、正極にリチウム含有金属酸化物、電解液に有機電解液を用いた電池。
正極と負極はそれぞれリチウムイオンを蓄えられるようになっている。

エネルギーを貯める(充電)
+極と-極に充電器で電流を流すことで、+側にあるLI+が、電解液を通ってー側に移動。
+極と-極に電位差が生じて電池が充電される。

エネルギーを使う(放電)
正極と負極を繋ぐ放電回路を作る。
負極にあったリチウムイオンLI+が電解液を通って正極に移動する。
エネルギーが使われる。

特徴
過充電や過放電に弱い。
小型化・高密度化が可能。
リチウムイオン電池は メモリー効果 がないので「継ぎ足し充電」が可能。

用途
スマートフォン
モバイルバッテリー
ハンディー扇風機
電気自動車のバッテリー

蓄電池のメモリー効果とは?

蓄電池内の容量がまだ残っているのに、蓄電池が放電できない状態になってしまうこと。
これは使用に伴う蓄電池の劣化ではない。
蓄電池に電池容量が十分残っている状態で継ぎ足し充電すると次回以降そのポイントで電圧が低くなる。
充電する(放電電圧が下がる)ポイントを記憶(メモリー)するため、メモリー効果と呼ばれる。

リチウムイオン電池の夏場の火災爆発事故

ゴミ処理場の不燃ごみにリチウムイオン電池が混ざっており、不燃ごみを圧縮する際、力が加わり発火。
衝撃や圧力に弱く、犬や猫が電池を強く噛んだことで発火したケースもある。
また暑さに弱く、車内に放置すると発火、爆発する事故もある。

リチウムイオン電池が爆発する原因
電池の内部は、+極と-極をセパレータ(絶縁膜)で隔離している。
それが圧力、衝撃、熱による膨張で電池内部が変形を起こす。
するとセパレータでの絶縁が破壊され、+極と-極がショートを起こす。
するとそこで過電流が発生して急激な熱上昇が発生する。
この発熱が200℃前後に達すると正極のリチウム含有金属酸化物の結晶が崩壊して酸素が放出される。
この酸素が燃料となり熱発生のモード「熱暴走」と呼ばれる現象へと繋がる。

過充電と過放電

過充電
電池の容量が100%を超えてもさらに充電してしまう状態のこと。
過充電すると電池の正極が許容量を上回るリチウムイオンを放出する。
すると電池内の状態が不安定になり劣化が進行する。

過放電
電池の容量が0%を表示している状態から、さらにエネルギーを取り出そうと放電してしまうこと。
リチウムイオン電池は「自己放電」という特性があり、不使用状態でも電池の容量は徐々に減る。
過放電状態が続くと電池の負極にある銅箔が溶けて劣化し、充電できない状態になる。

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