でんきメモ

CTT 試験用端子とは?

外観


電路の試験測定を行うための端子。
日本配電盤工業会規格「キュービクル式高圧受電設備通則(JSIA 200)」
キュービクル外箱の作業しやすい位置に試験用端子を設置するよう規定している。

JIS C 4620「キュービクル式高圧受電設備」より抜粋
外箱正面の内部で作業のしやすい位置に、高圧回路に用いる変流器、計器用変圧器、零相変流器などの試験用端子を設ける。
ただし、専用の電気室に設置する屋内用の場合には、試験用端子は外箱の扉に設けてもよい。

差し込みプラグ型

3相同時に操作(開路・相間短絡・閉路)することができる。
CTTのCT側端子間をショートバーで3相短絡状態にしてからCTT試験用端子を挿入することで、CT2次側回路が開放状態となることを防ぐ。
この方法であれば受電状態においてもCTTの上下を分離することができる。(CT側はオープン禁止)

CTT 試験用端子 複線図


CTTスタッド型

プラグ型ではなく1個ずつ手で回して開路、閉路するタイプ。
ショートバーはオプションで別売りらしい。


CTTのトラブル・注意事項

CTTの接触不良の発見方法とは?
停電点検後の復電時、低圧MCCBを投入した後、高圧電流計を3相チェック。
OCR試験においてCTTから電流を流した時、R、S、T相すべて針が動作するか確認。
復電後、または月次点検において針が触れない相があった場合、何かがおかしい。
放射温度計でCTTの温度を測定し、接触不良を確認する。

接触面のサビ、酸化、汚れが原因か?
CTTやVTTの試験用端子(B形)である場合、金属面の清掃が必要か?
目の細かいサンドペーパーで軽く擦るのも効果あり?

CTT 接触端子の構造

プラグを挿入して補助接触子が開放しても、接触子は開放しない。
プラグが接触子を開放する前の時点で補助接触子が接触する。
常に補助接触子か接触子が接触を保つのでCT回路を開放する事がない。

CTT試験端子 上下どっちが継電器側?

CTT試験端子の上下は、一般的に下側が1次側(CT側)上側が2次側(OCR&電流計側)
(※確か書籍にも標準的なキュービクルとしてCTTの上下が規定されていたはず)

しかし、受電設備によっては上下が反対に接続されている場合もある。
CT2次側は接地と繋がっているので、CTT試験端子を挿入後、テスター等で接地とCTT端子を導通確認することで判別可能。

CTT試験端子 極数

CTT試験端子は、通常は3極だが、プラグ型の場合、4極タイプも存在ある。
4極タイプは、CTを3つ使う場合に使用される。

注意点として、CT2つの受電設備において、CTT4極タイプが使用されている場合もある。
その場合、上段左から1・3・5・7番となっており、1⇒R相、3⇒com(アース)、5⇒T相の可能性が高い。

CTT試験端子 電流測定

測定すべき極間に、電流計回路を接続する。
他の相は、KT Sバーにて短絡する。
接続が完了したらプラグを端子に挿入する。
CT2次側を開放するとCT2次側が∞[Ω]となり開放端に高電圧が発生し大変危険なので絶対に避ける。

CTを3つ設置する意味

UGSやキュービクルの種類によっては、CTを3つ設置しているものがある。
これは、異相地絡(S相と他1相)を検出するためである。
CTが2つだと「電源⇒S相地絡⇒R相地絡箇所⇒電源」の間にCTが無いので、異相地絡を検出できない。

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