でんきメモ

LA 避雷器


LA = lightning arrester
lightning = 稲光、電光、稲妻
arrester = 逮捕する人、防止装置、避雷器

避雷器の定格

6.6kV受電需要家の場合、配電線路に発生する雷電流のほとんどが1000A以下。
一般的には、公称放電電流 2500A(2.5kA)が使用される。
雷害が多い地区では5000A(5kA)の避雷器を設置する。

定格電圧:8.4kV
公称電圧:6.6kV
商用周波放電開始電圧:13.9kV以上
雷インパルス放電開始電圧(波高値):標準 30kV以下 / 0.5μs 33kV以下

避雷器の電圧抑制例

・2500A避雷器を使用した場合
・避雷器の放電電流:2500A
・避雷器の制限電圧:33kV
・A種接地抵抗:10Ω
・接地抵抗にかかる電圧 = 10Ω × 2.5kA = 25kV(対地電位上昇)
・電気機器への侵入サージ電圧 = 33kV + 25kV = 58kV

通常の高圧機器の雷インパルス耐電圧は60kV
なので、雷サージの被害は防げることがわかる。
また、接地抵抗の値が避雷器の効果に大きく影響することがわかる。

■設置基準
受電電力が500kW以上の需要家
(500kW未満でも設置は推奨)

■設置場所
・区分開閉器の二次側で、開閉器のできるだけ近く。
・PASの場合、LA内蔵型が効果的。
・UGSは地中埋設のためLAがついていない。
・LAなしの受電設備も数多くある。

■LA内蔵型PAS
PASの2次側にLAがあり、PAS筐体で接地されている。

接地線の基準・規程

高圧、特別高圧の電路に設置する避雷器は、電気設備技術基準・解釈では、A種接地工事を施すことになっており、その接地線サイズは、高圧受電設備規程で14sq以上と定められている。

内線規程では、住宅用分電盤内に雷保護装置を設置する場合は、接地抵抗値はD種接地工事に準じ、接地線サイズは直径2.6mm(断面積5.5sq)以上のものを使用すること、と定めている。

動作説明

・通常、LA内のスイッチは開いている。
・線路に絶縁を脅かすような雷サージ電圧が侵入すると、スイッチが閉じる。
・動作開始電圧に達すると、雷サージ電流が流れ、スイッチを通り、大地へ流れる。
・雷サージがなくなると、スイッチが開き、商用電流(続流)を遮断する。
・以上のような動作で、電気設備を雷サージ等の過電圧から保護する。

ギャップ付き・ギャップレス

■ギャップ付き
特性要素(ZnO:酸化亜鉛素子)と気中ギャップがある。
異常電圧印加時、気中ギャップが放電し、特性要素に電圧印加され、大地に異常電圧を放流する。

■ギャップレス
気中ギャップがない。
放電耐量が大きい。
放電電流は5000A~10000Aまで対応可能。
通常の運転電圧では絶縁体となり、数μAしか流れない。

特性要素の特徴

■SiCとは?
炭化ケイ素素子(SiC素子)
以前はコチラが主流だった。

■ZnO(酸化亜鉛)とは?
ZnOとは、定常時は絶縁性を示すが、ある一定以上の電圧が印加されると、
急激に抵抗値が低下し、導電体となる非直線な V-I 特性を有する半導体セラミックス。
非直線の電圧-電流特性を持つ。
通常電圧時では電流が流れない。

避雷器は単独接地?共用接地?

避雷器は、一般には単独接地を施す。
しかし、特に単独接地しなければならないとの規定は無い。

また、接地網を共通の接地極としているような建家内の設備の場合、
遠方に引いて単独接地するより、連接して接地線を短くする方が、避雷器の保護効果は高まる。

これは、機器の線路側端子と、ケース接地端子の間に、避雷器がより近接して設置されるので、
接地抵抗電位が機器に加えられることを防ぐ。(等電位化)

参考サイト