電気工事士メモ

フル2線式リモコンスイッチとは?


リレー制御盤と照明の間は通常通り、AC100Vのケーブル配線。
リレー制御盤と中央管理室の間は弱電線CPEV-2Cで対応可能。
また中央管理室から各フロアスイッチまでの配線も、2芯の弱電線で良い。

省設計、省施工で、主にビル等の非住宅分野で広く採用。
配線を替えることなく設定だけで点灯範囲を変更可能。

ダイレクト制御とリモコン制御の違い

例えば、8回路の照明があるとする。
ダイレクト制御は、照明と電源の間にスイッチを置き、スイッチで直接100Vの電源を入・切する。
リモコン制御は、照明と電源の間にリモコンリレーを置き、スイッチはリレーに対して入切の命令を送る送信機の役割にする。

ダイレクト制御の場合


集中制御部
・入切スイッチの数:8個
・配線:各照明用への電源線8本+電源用1本

ワンショットリモコン配線(リモコン制御)


集中制御部
・リモコンスイッチの数:8個
・配線:24V信号線9本

フル2線式リモコン配線(リモコン制御)


集中制御部
・リモコンスイッチの数:8個
・配線:24V信号線2本

フル2線式リモコンの負荷アドレスとは?


フル2線式リモコンは、あらかじめスイッチに負荷アドレスを書き込んでおく。
負荷アドレスとは、文字通りその照明回路の住所のこと。
負荷アドレスとは、負荷チャンネル(丁目)と負荷ナンバー(番地)の2つで出来ている。
負荷アドレスの例は、15-1、15-2、など。15の部分がチャンネルで、後ろの1、2の部分がナンバー。
スイッチを押せば、決められたアドレスに信号を送り、該当する照明をON/OFFする。

リレー制御盤内


伝送ユニット
スイッチからの信号をフル2線信号線で受け取る。
信号をT/U(負荷チャンネル)に送る。
1台で256回路まで制御可能。

T/U(負荷チャンネル)
負荷チャンネル(丁目)が設定されている。
他の負荷チャンネルにフル2線信号線で接続され、15丁目、14丁目と、丁目が振られる。
各負荷チャンネルは、各リモコンリレーに対して、AC24V配線で接続される。

リモコンリレー
負荷ナンバー(番地)が割り付けられている。
ON/OFF動作を実行する。
照明などの負荷に接続される。

グループ制御

任意の負荷アドレスに対してグループ分けが出来る。
またそのグループに対して一括ON・OFF制御が可能。

グループ制御の例
・1フロアすべての照明20個をすべて点灯
・1フロアすべての照明20個をすべて消灯
・1フロアの左半分の照明10個をすべて点灯

パターン制御

パターン制御の例
パターン名:P-1
負荷アドレス 1-1 調光100%
負荷アドレス 1-2 調光70%
負荷アドレス 2-1 調光30%

フル2線式リモコンスイッチの全体構成

負荷アドレス(スイッチ部)⇒ 伝送ユニット ⇒ T/U ⇒ リモコンリレー ⇒ 照明負荷

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