でんきメモ

KP-PRRV-CPC(RPR 三相不平衡)

KP-PRRV-CPC 地絡過電圧 + 逆電力継電器 取扱説明書

特徴
接続端子は裏ではなく表面の下側に2段で配置されている。
表面左上LED:地絡過電圧または逆電力が動作整定値以上になった場合に点灯。
RPRは高圧CT2次側配線に対し、さらに専用CTを取り付けて電流を検出する。

配線

VT2次側のR・S・T ⇒ RPRのP1・P2・P3
RPR専用CTはR相とT相の2つに設置する。
専用CT(R相)のK⇒C1+
専用CT(R相)のL⇒C1-
専用CT(T相)のK⇒C2+
専用CT(T相)のL⇒C2-
電源⇒S1・S2(AC/DC110V)

動作接点


a1:OVGR(自動)
a2:OVGR(手動)
C1-2:OVGRコモン
a3-c3:RPR用トリップ接点

■トランジスタ出力
TRPR:RPR 警報用Tr 出力
TSELF:異常監視用Tr 出力
Tcom:RPR Tr コモン(RPR警報・異常監視)

KP-PRRV-CPC 試験方法

■試験前の設定
CT比定率ツマミを0(TEST)に設定する

■配線方法(単相試験)
S1-S2⇒制御電源
P1 and P3⇒V(P1とP3を短絡)
P2⇒E
専用CTのL側⇒Lt(Vと同位相の電流要素)
専用CTのK側⇒Kt(Eと同位相の電流要素)
電流はCT2次側回路に接続された専用CTに通して流す。
CTTから電流を流す場合、com相にLt、R相にKtを接続。

3相電力P3=√3VIcosΦで、1相回路で試験すると√3倍の電流を流すことになる。
表から試験時の動作電流値を見る。

1相回路試験の例
逆電力整定値10%の場合
3相回路(通常時)⇒95.3Wで動作⇒ 95.3÷(√3✕110)= 0.50Aで動作
1相回路(試験時)⇒0.50A✕√3 = 0.866Aで動作

逆相:0.866Aで動作(最大感度位相角)
進み 30°= 1.15×I = 0.996[A]
遅れ 30°= 1.15×I = 0.996[A]

動作逆電力:± 5%以内(0.2%整定の場合、± 10%以内)
動作時間:整定値の± 5%(最小誤差± 50ms)
例:2秒整定の場合:1.9~2.1s

■試験終了後の注意
・制御電源を入れた状態で復帰スイッチを押す
・CT比定率ツマミを0(TEST)から通常の状態に戻す

1相試験時の動作電流値と許容範囲

整定値[%]動作電流[mA]下限上限
0.21715.318.7
0.43533.2536.75
0.65249.454.6
0.86965.5572.45
18782.6591.35
1.5130123.5136.5
2173164.35181.65
3260247273
4346328.7363.3
5433411.35454.65
6520494546
7606575.7636.3
8693658.35727.65
9779740.05817.95
10866822.7909.3

位相試験の動作電流値と許容範囲

電流:試験電流 ✕(2/√3)
位相:進み30、遅れ30の2つ
整定値[%]位相試験(2/√3倍)下限上限
0.219.63 17.67 21.59
0.440.41 38.39 42.44
0.660.04 57.04 63.05
0.879.67 75.69 83.66
1100.46 95.44 105.48
1.5150.11 142.61 157.62
2199.76 189.78 209.75
3300.22 285.21 315.23
4399.53 379.55 419.50
5499.99 474.99 524.98
6600.44 570.42 630.47
7699.75 664.76 734.74
8800.21 760.20 840.22
9899.51 854.54 944.49
10999.97 949.97 1049.97

各種設定

■ディップスイッチ
1:周波数設定 50Hz/60Hz
2:OVGRロック解除時間(1s or 瞬時)
3:RPRロック解除時間(1s or 瞬時)
4&5:CT比倍率

※ロック解除
整定値をロック以外の値に設定した場合、ロックを解除するまでの時間を設定できる。

■CT比倍率
高圧CT比が60/5Aだった場合
倍率は12倍なのでスイッチで12倍になるように設定
CT比定率ツマミを1.2に設定
CT比倍率スイッチを10倍に設定(4をOFF、5をON)

■ロック機能
L ovgr
L rpr
L com
AC/DC110vを印加することで各要素が動作しなくなる。

エラーコード

E0・E1
CPU 異常、メモリ異常。
制御電源を 5 秒以上 OFF して、再投入。
まだエラーコードが表示される場合、メーカーに相談。

E2
周波数の設定が異なる。

E3
内部回路異常。
制御電源を 15 秒以上印加したうえで動作確認。

E4
内部回路異常。
再度 Vo 点検、P 点検を確認。

E20
P1、P2、P3 の入力電圧に異常があると判定。
P1-P2-P3 の相順が正しく配線できていることを確認する。

専用CT「KP-CT-C09AC005」

ケーブルは全長20m以下とする。
推奨ケーブルは CVV-S 1.25mm2(静電遮へい付制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブル)

CVV-Sの構造(中心から)
・導体
・絶縁体
・介在物(または押えテープ)
・何銅テープ
・シース

CT比倍率・CT比定率を設定する理由

RPR専用CTとVTから算出した電力値をCAN通信、RS-485通信を用いて送信する。
電力計測するうえでCT比の設定が必要となる。

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