でんきメモ

地絡継電器と保護協調

地絡保護継電器の保護強調は、電流整定値ではなく動作時限にて行う。
電路末端から電源側になる程、感度が鈍くなるように整定時間タップに差をつけて整定する。
時限協調は、それぞれ0.3秒以上の差をつけること。
保護協調がとれていなかった場合、サブ変電所の地絡で主変のGRが不要動作し、全館停電の可能性あり。

■GR整定値 変更前
主変UGS⇒0.2A 0.2秒
2変送りGR⇒0.1A 0.2秒

■GR整定値 変更後
主変UGS⇒0.2A 0.6秒
2変送りGR⇒0.2A 0.2秒

配電用変電所の地絡継電器との保護協調

■地絡継電器の動作時間
配電側(関東地区)DGRの動作時間は0.9sで、Io0.2A,V010%とのこと(参考:Twitter
高圧受電盤GR:サブ変電所がない場合、受電側GR0.2秒
高圧受電盤GR:サブ変電所がある場合、受電盤GR0.6秒、き電盤GR0.2秒

一般の遮断機(CB)では、0.3秒の時間差で協調がとれる。
遮断器5サイクル定格で50Hzの場合
1サイクル = 1/50 = 0.02s
5サイクル = 0.02s × 5 = 0.1s

地絡継電器の慣性特性とは?

継電器の公称動作時間以下で継電器への入力が中断した場合、慣性で接点がメイクしない限界を示したもの。

慣性特性試験の判定基準
JIS規格では、零相電圧を整定値の150%、零相電流を整定値の400%、位相角を最高感度角に調整。
この状態で、50ms、電圧と電流を継電器に加えて継電器が動作しない事を確認する。

JIS規格では50msのみ。
ただし、出力時間を徐々に増やし、最小の慣性動作時間を測定すると継電器の特性変化が把握可能。
慣性試験機能は、最小慣性動作時間を測定できるように1ms単位で設定できる試験機もある。

■判定基準
試験条件の出力を50ms出力した時に、継電器が動作しない事。

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