でんきメモ

出迎え方式とは?



電力会社の電柱に、電力会社がPASを設置する。
そのPASの二次側に、需要家のケーブルを接続する。
責任分界点は、PAS2次側のリード線と需要家側ケーブル接続部。
接続点の接続工事は、電力会社が行う。

理由
・需要家側に電柱を立てる場所がない
・需要家側が1号柱とPASの予算を削りたいから?
・関西電力管内のみ許される工事らしい(ネット調べ)

中身むき出しのAS
関東では密閉箱に収まってるタイプが主流。
しかし関西地方や中部地方だと中身むき出しのASもあるらしい。
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通常の高圧配電線の引き込み方法とは?

需要家構内に需要家が電柱を立ててPASを設置する。
そのPASに対して、電力会社が架空配電線を接続する。
責任分界点はPASの配電線側(1次側)接続点となる。

出迎え方式の波及事故

事故例1
工事業者が地面コンクリートのコア抜き作業を実施した。
そのとき、地中に埋設していた配管及び受電用高圧引込みケーブルを損傷させて、地絡発生。
出迎え方式で、電力側PASから需要家キュービクルまでの間のケーブルは保護されないため、波及事故。

事故例2
受電用高圧引込みケーブルの自然劣化による絶縁低下により地絡発生。
出迎え方式で保護範囲外のため波及事故となった。

事故例3
電気室内に侵入したヤモリが断路器2次側充電部に接触し、相間短絡が発生。
出迎え方式で保護範囲外のため波及事故となった。

新設時、出迎え方式を選ぶことは可能?

新設の場合でも、敷地内に引込柱を建てられない場合には、電力開閉器による出迎え方式がとられる。
ただしその場合、負担金もかかり、電力承認が無いと停電操作ができないので、年次点検等は手間が増える。

PAS出迎え方式の地絡保護


出迎え方式の場合、責任分界点はPAS2次側のリード線と需要家側ケーブル接続部となる。
PAS2次からVCB1次までの高圧ケーブルで地絡事故が起きた場合、モールドジスコンと同じ状況。
地絡発生⇒電力側GR動作で遮断器開放⇒最閉路⇒再度同じ場所で地絡発生⇒再々閉路で波及事故。

中部地方は電力側PASにGRがついているらしい。
しかし中部地方もこれからGRは廃止していくらしい。

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