静電誘導
帯電した物体を不導体に接近させることで、帯電した物体に近い側に、帯電した物体と逆の極性の電荷が引き寄せられる現象。不導体中を実際に電荷が移動することで引き起こされる。
電荷は導体内の電位差を打ち消すように移動するため、導体内部は等電位となる。
対地静電容量と電圧

静電誘導は、高電圧の送電線と対象誘電体(電話線、停止回線、線下の傘)と、大地間にそれぞれ静電容量があるために生ずる。
送電線aの対地静電容量 = Ca
誘電体bの対地静電容量 = Cb
ab間の相互静電容量 = Cab
Vb = { Cab / (Cb + Cab) } × Va
誘導障害
静電誘導で他の送電線や通信回線に電流が流れたり、人が刺激を受けたりする障害のこと。対策方法として静電シールドがある。
電磁誘導
磁束が変動する環境下にある導体に、電位差(電圧)が生じる現象のこと。また、このとき発生した電流を「誘導電流」という。

I[A] = 送電線の電流
L[km] = 平行する長さ
Vb = 誘起電圧
M[H/km] = 送電線と通信線の相互インダクタンス
Vb = jωMLI[V]
電磁誘導は電流と平行長に比例する。