キック試験とは?
キック試験とは、VTと電圧計、CTと電流計の配線方法が、減極性か加極性かを調べる試験。極性の間違い、配線ミスなどを発見することができる。
変圧器の極性とは?
一次・二次の両端子間の起電力の位相関係のこと。両端子間の起電力が同相であるか,180度の位相差があるかどうかということ。
変圧器を単独で使用するときは問題ないが、並行運転や何台かを組み合わせて結線する場合に必要となる。
減極性・加極性とは?
一次、二次両端子間の起電力の位相関係のこと。U と u が同じ側にあるものを減極性、対角線上にあるものを加極性という。
日本においては、減極性を標準としている。
減極性とは?
減極性は、Uとu が同じ側にあるものを言う。
両巻線間に誘起される電圧の方向は、減極性は同一方向となる。
日本においては、減極性を標準としている。
加極性とは?
加極性は、Uとu、Vとvが対角線上にある。
両巻線間に誘起される電圧の方向は、加極性の場合、逆方向となる。
加極性は、日本においては使用されていない。
CTの極性をキック試験で調べる方法
押しボタン、乾電池、CT、直流電圧計の配線方法は図の通り。上記イラストを回路図に変換
CT1次側K⇒乾電池のプラス
CT1次側L⇒乾電池のマイナス
CT2次側k⇒両振れ直流電圧計のプラス
CT2次側l⇒両振れ直流電圧計のマイナス
CTのキック試験の実施方法
ボタンを押してDC電圧を印加する。するとCT2次のkからlにDC電圧が現れる。
CT2次のkとlに接続した両振れ電圧計がプラス側に振れれば正しい配線。
ボタンを離してDC電圧を開放する。
CT2次のkとlに接続した両振れ電圧計がマイナス側に振れれば正しい配線。
VTの極性確認 キック試験の実施方法
計器用変圧器の極性試験(キック試験)の配線図VT1次側の端子名:U・V
VT2次側の端子名:u・v
全く性能の同じVTを2つ使用してV結線にて使用する
VTキック試験の配線方法
VT1次側U⇒電池の+側
VT1次側V⇒電池の-側
VT2次側u⇒両振れ直流電圧計の+側
VT2次側v⇒両振れ直流電圧計の-側