でんきメモ

VT 計器用変圧器

高圧電圧を、制御回路に使用しやすい電圧(主にAC110V)に降圧させ、電圧計の計器や保護継電器を動作させるために使用する。
二次側に電流をあまり流す必要がないので小容量。
一般的に定格負担(VA)は、50VA~200VA程度。
VTは、かつてはPT(Potential Transformer)とも呼ばれていた。

VT 外観

VT 図記号

VT 複線図

VTと電力用変圧器との違い

1.測定誤差を小さくするために巻線の電気抵抗や磁束の漏れを小さくしている
2.二次側に電流をあまり流す必要がないので小容量

VTの注意点

VTは、計器用変圧器(VT)の二次側を短絡させてはいけない。
VT二次側を短絡させると、VT二次巻線に過大電流が流れ、VT二次巻線が焼損する可能性がある。
すると、VT一次巻線と二次巻線の間で絶縁破壊を起こし、VTを介して高圧地絡や相間短絡に至る場合がある。

VTの接地工事

高圧計器用変成器:D種接地工事
低圧計器用変成器:接地工事不要(詳細は電気設備技術基準の解釈第13条参照)

継電器の制御用電源として使用

VT2次側電圧の利用例
・UVR(不足電圧継電器)の電源回路P1P2端子へ
・GRの制御電源P1P2端子へ
VTの容量は50VA~200VAと小さいが、UVRやGRなどの継電器の制御電源は2VA~10VAとさらに小さいので対応が可能。

VT1次側(高圧側)のヒューズ

通常は定格電流1A・遮断電流40kA程度。
過負荷による焼損防止が目的ではない。
計器用変圧器の絶縁破壊や端子短絡時に計器用変圧器を主回路から切り離す事が目的。

VT2次側(低圧側)のヒューズ

通常はガラス管ヒューズが使用される。
計器用変圧器の制限負荷を考慮して選定される。
制限負荷=計器用変圧器の温度上昇が規定値を超えることなく使用できる最大負荷。
モールド形の場合、定格負担の2~3倍程度。

VTの位置 VCBの電源側 or 負荷側

VTがVCBより上流(電源側)にある場合
VCBが開放されてもVTには電圧印加されている。
VCB開放状態であっても電圧メーターの確認ができる。

VTがVCBより下流(負荷側)にある場合
VCBが開放されるとVTには電圧が印加されない。
VCB開放状態となると電圧メーターで電圧確認ができない。

VTがVCBより上流かつVTにて相間短絡が発生した場合
もしPASやUGSの区分開閉器でSO動作による短絡保護があれば、波及事故には至らない。
しかしモールドジスコンやピラージスコンなどSO保護ができない場合、波及事故に至る。

予想として、PASやUGSなどの区分開閉器がない需要家の場合、VTをVCBより2次側に設置し、
VCBとGR・OCRを組み合わせる事で、波及事故の発生を防いでいるのかもしれない。
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