有接点リレー方式(有接点シーケンス)

電磁リレーをスイッチとして利用し制御する方式。表現方法としてシーケンス図が用いられる。
負荷容量が大きく電気的ノイズに安定しているので、電動機の制御に利用される。
無接点リレー方式(無接点シーケンス)

SSR(ソリッドステート・リレー)ロジックシーケンスとも呼ばれる。
トランジスタやICなど、半導体を用いた論理素子をスイッチとして利用して制御する。
表現方法として、論理回路図が用いられる。
物理的な動作がないため、有接点に比べて動作が速く、機械寿命が長い。
一度組んだ回路は容易に変更できず、単純な組み込みシステム以外では、PLCの発達と共に利用されなくなった。
有接点リレーのメリット
- 開閉負荷容量が大きい
- 過負荷耐量が大きい
- 電気的ノイズに対して安定している
- 温度特性が良好である
- 入力と出力が分離できる
- 独立した多数の出力回路を同時に得られる
- 動作状態の確認が容易
有接点リレーのデメリット
- 消費電力が比較的大きい
- 接点摩耗があり、寿命がある
- 動作速度が遅い
- 機械的な振動、衝撃などに弱い
- 外形の小型化に限界がある
無接点リレーのメリット
- 動作速度が速い
- 高頻度使用に耐え寿命が長い
- 高精度、応答時間、感度にバラツキが少ない
- 振動や衝撃によるご動作がない
- 装置の縮小化が可能
無接点リレーのデメリット
- 電気的ノイズやサージに弱い
- 温度変化に対して弱い
- 別電源を必要とする
有接点リレーと無接点リレーの違い
有接点リレーはコイルに電流を流すことで磁力が発生し、スイッチを動かすため「カチッ」という音がする。制御側のコイルと、可動側のスイッチで構成されている。
無接点リレーは、発光素子と受光素子の「電子の動き」でONやOFFを切り替える。
a接点、b接点、c接点の呼び名
a接点・メーク接点
・常開形
・単投形
・NO
・ノーマリーオープン
b接点
・ブレイク接点
・常閉形
・単投形
・NC
・ノーマリークローズ
c接点
・トランスファ接点
・切替接点
・双投形
a接点、b接点の名前の由来
a接点は「arbeit contact」で「働く接点」Arbeitとは、ドイツ語 Arbeit(アルバイト)に由来する外来語
b接点は「break contact」で「途切れる接点」
シーケンス図の記号の意味
AX:警報用TX:機器OFF用
CX:機器ON用
C=Close(閉じる)
T=Trip(引き外し)
X=当て字?余り字?補助
NO(Normally Open)
通常時(コイルに電流が流れていない間)はOFFになる端子
NC(Normally Close)
通常時は(コイルに電流が流れていない間)はONになる端子
COM(COMmon・コモン)
NO(ノーマリーオープン)とNC(ノーマリークローズ)に対し、共通の相手側端子
23:温度を一定の範囲に保つもの(ファンなど)
26:変圧器、整流器等の温度が規定値以上又は以下になったとき動作するもの
30:機器の状態又は故障表示装置
43:自動から手動に移すなどのように制御回路を切換えるもの
63:圧カスイッチ又は継電器
83:選択スイッチ
89:断路器又は負荷開閉器
TR(TX):トランス
SR:リアクトル
SC:コンデンサ
BZ:ブザー警報
ELR:漏電
RL:レッドランプ
GL:グリーンランプ
OL:オレンジランプ
WL:ホワイトランプ
24P:直流DC24V電源プラス側
24N:直流DC24V電源マイナス側
リレーの外観とソケット
2-7がコイル1-3がa接点
1-4がb接点
8-6がa接点
8-5がb接点




端子が縦3個ある部分⇒接点
端子が縦4個ある部分⇒一番下がコイル部分
接点は上からb、a、cの順番。cはcommon
タイマーリレー

タイマーモード
A.オンディレー動作B2.フリッカ動作
E.インターバル動作
J.ワンショット出力動作
B.フリッカ動作(オフスタート)
ラッチングリレー(キープリレー)


セットコイルとリセットコイルの2つを持つ。
セットコイルへの電圧印加でa接点がONになる。
またセットコイルへの電圧印加がなくなってもa接点ONを保持する。
リセットコイルへの電圧印加でa接点がOFFしてb接点がONする。
保護継電器動作警報装置の回路図
PHC=フォトカプラ内部で電気信号を光に変換し再び電気信号へ戻すことによって、電気的に絶縁しながら信号を伝達する。
図の左側のXに該当するのが保護継電器の無電圧接点。
配線例:所内警報電源AC100VよりUGSのDGR接点を介して警報装置A1A2に配線。
DC24VリレーのコイルにAC100V印加するとどうなる?
リレーから「ジーッ」という断続音がなる。接点が連続で開閉され、それが高速で動くとこのような音になる。
接点間に電圧が印加されていなければ、ただの無電圧接点の開閉動作。
しかし電圧が印加された状態で連続開閉するとアークによる溶着や焼損の危険性。