キュービクルの警報試験(シーケンス制御)
意味ヒューズ溶断や変圧器の温度上昇などの異常を無電圧接点動作にて感知。
盤上ではオレンジランプやブザー音で表示させ、リセットボタンにて解除。
中央監視室がある場合には盤での異常を中央監視室にてモニター可能。
警報の種類
・PF溶断(LBSストライカ動作)
・PF溶断(VMCのヒューズ溶断)
・漏電遮断器動作
・LGR(漏電火災警報器)動作
・SC(コンデンサ)動作
・SR(リアクトル)動作
・変圧器温度異常
・盤内温度異常
・デマンド異常
警報試験の方法
準備キュービクルの展開接続図をよく確認した上で行う。
キュービクル内の警報用電源を入れた状態で行う。
ヒューズ付きの短絡線を用意する(ショートさせてしまった時の事故を防ぐ)
LBS試験
ストライカの金属部分を開くとLBSのPF溶断の警報接点が閉じる。
するとパワーリレーのコイル部分に電源が入り、リレー接点が閉じる。
するとブザー音が鳴り、OL(オレンジランプ)が点灯する。
LGR警報試験
LGR本体の警報用a接点をヒューズ付き短絡線にて導通させる。
するとBZ鳴動、OL点灯。
コンデンサ警報試験
コンデンサには「保護接点付きコンデンサ」が存在する。
本体の膨らみを検知したり、内部の異常を検知する接点が存在する。
それはコンデンサ本体の外側に設置され、カバーで保護されている。
そのカバーを外し、a接点を短絡させることでBZ鳴動、OL点灯。
リアクトル警報試験
異常温度上昇保護用接点(プロテクタ)
リアクトルが異常温度上昇時に動作する接点。
高調波電流の流入過多、温度上昇過大、コイル焼損、絶縁油が噴出を防ぐため。
この接点で警報発砲、場合によっては直列リアクトルを回路から開放。
本体温度が低下すれば接点は復帰し、再使用が可能。
このa接点を短絡することで警報を発砲させる。
変圧器の温度異常
試験方法はこちら
漏電遮断器動作
本体に警報接点があり、トリップボタンを押すと閉じて導通する。
警報用電源を入れた状態でELBのトリップボタンを押すとBZ鳴動、OL点灯。
過負荷異常
サーマルリレー本体にa接点がありテストボタンで導通。
警報用電源を入れた状態でテストボタンを押すとBZ鳴動、OL点灯。
パワーリレーと配線
例:PF溶断の配線制御電源MCCB(AC110V)⇒LBSのストライカ接点⇒パワーリレーのコイル⇒制御電源MCCB
ストライカ接点から並列でOLに配線されOLも点灯
パワーリレー動作でパワーリレー別接点も動作し、そこを利用してBZ鳴動
トラブル
警報試験でランプが点灯しない、ブザーが鳴らない。
対応するパワーリレーの動作不良が疑われる。
OCRの警報配線
・OCR・リセットスイッチ
・パワーリレー(51X)
・オレンジランプ(過電流)
・AC電源