直撃雷でPASが焼損
※ネット上の情報を元にまとめてみた。現場状況
雷による異常電圧でLBSのPFが溶断して停電状態となった。
電灯盤の電圧計が爆発していた。
PASをヒモにて手動開放。
高圧検電器で三相無電圧を確認後、LBSを開放。
LBSの1次側に高圧メガーのプローブを当てたらアークが発生。
高圧メガーが故障した。
その後、非接触の低圧検電器をLBS1次側に近づけると反応した。
PASを手動開放したにも関わらず、接点が溶着、導通が出ている可能性。
事故の推察
PASへの直撃雷により高電圧が発生。
PAS内部、LBS、トランス1次側、高圧充電部に対して異常電圧が発生。
雷による異常電圧でPAS内部の接点が溶着、PASを開放しても一部導通状態に。
対策方法
PASに内蔵されたLA(避雷器)は役に立たなかった?
または、動作はしたが、それだけでは防げなかった?
低圧側の電路にSPDを設置して低圧回路に異常電圧が発生するのを防ぐ方が良い?
放電用接地棒を使って、ちゃんと放電できるか確認する。
もしPAS導通による充電状態であれば、放電棒を近づけたら何度もアークが発生するはず。
事故後は、高圧検電器で無電圧を確認した後、低圧検電器でも念のため確認する。
伸ばした状態で高圧充電部を検電した後、縮めた状態で検電をすれば、低圧80Vまで検知できる。
メガーを使って、まず最初に測定対象部に電圧が充電されているか確認する。
この状況の場合、三相短絡接地器具を使って放電しようとすると大変危険。
放電接地棒のように顔から遠くで操作できず、顔の近くで操作することになる。
アークが発生し、顔や目を火花で火傷する可能性がある。
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