KIP線
日本語表記
機器用高圧ポリエチレン絶縁電線
英語表記
機器用 wire Insulate by Polyethylene
キュービクル受変電設備の、高圧電線路として利用される。
可とう性が高く、耐熱性もあり、高温になりやすい配電盤内配線に適している。
導体部分は「すずメッキ」でそれを覆うように、EPゴム(エチレンプロピレンゴム)を絶縁体としている。
また、中にはセパレーター(半導電層)が設けられている。
EPゴムは、耐熱性、耐寒性に優れ、老化、オゾン、紫外線などにも耐性が高い。
トラッキング性能も高く、汚損にも強い。
※トラッキング
絶縁物の表面に、何らかの原因により形成される炭化物が導電路ができること。
しかし、ガソリンやベンゼン、鉱油、有機酸を含む溶剤などに対する耐性が低い。
KIP電線は、ケーブルではなく、絶縁体を覆う被覆が存在しない絶縁電線である。
ケーブル工事としての敷設は禁止されている。
KIP電線と感電
KIP線は、充電時に静電誘導による電圧が絶縁体外部に生じるため、触ると感電する。高圧CVTケーブルは、ケーブル内部の金属遮蔽層を端末部で接地し、ケーブル周囲を0v電位にする。
そのため、絶縁体外部に電圧がかからず、感電を防ぐことができる。
KIPの支持
公称電圧 6.6kV 以下の高圧受電設備などに用いる電線支持物・ポリプロピレン高圧クリート(黒)
・エポキシ樹脂製がいし(茶色)
・磁器製がいし(白)電気絶縁性に優れている。
⇒高圧クリート・がいしとは?