電気管理技術者の備忘録

UGS 地中線用高圧交流ガス開閉器とは?役割、PASとの違い

UGS 地中線用負荷開閉器

UGS 地中線用負荷開閉器 イラスト
UGSとは、英語で、Underground Gas Switch
開閉器内にSF6(六フッ化硫黄)を封入して絶縁を保っている。

地中引込の高圧受電設備では、古い設備にモールドジスコン(MDS)やピラージスコンが残っている場合がある。
UGSはSOG制御装置と組み合わせて需要家側の地絡・短絡事故時に区分開閉器を開放できるため、波及事故防止の観点でも重要になる。
⇒モールドジスコン(MDS)の投入・開放・復電時の注意

UGS 外観

UGS 地中線用負荷開閉器 外観

VT内蔵タイプ・VT無しタイプの違い

UGSには、VTが内蔵されたタイプと、VTが無いタイプ、2つがある。
このVTは、UGSについている、方向性SOG制御装置の制御電源として使用される。
VTが無い場合、キュービクルの電灯トランス2次側100VよりMCCBを介して供給される。

減圧ロック装置

UGSの封入ガス圧力が低下すると、減圧ロック装置が動作する。
減圧ロックすると、UGS表面の減圧ロック表示(■赤色)が出て、ハンドルの入切操作が できなくなる。
なので、開閉器の開閉状態は、減圧ロック装置動作時点のまま維持をする。
SOG制御装置は、開閉器より減圧ロックの信号を受けて、トリップコイル(TC)の回路を断路する。
また、減圧ロック警報接点(a4―ac)自己診断警報接点(a3―ac)が動作する。

自己診断機能

制御装置に自己診断機能を装備しており、万一異常が発生した場合は、自己診断異常ランプが点灯し表示する。

UGSのOCRの動作特性チェック

UGS OCR動作特性試験
制御装置パネルの制御電源切替スイッチを 「試験」側にする。
p1p2に制御電源を入れる。
OC1とOC2に対して試験電流を約1秒間だけ流す。
そのあと1秒以内に試験器の電源を切る。

試験結果と判定

試験電流0.4Aで動作表示せず⇒正常
試験電流0.6AでSO側表示⇒正常

試験上の注意

UGSのSOGロック電流値:460±40A
OC1・OC2への通電電流0.6Aは、主回路電流約500Aに相当する。
OC1・OC2への通電電流は0.7A以下とする。

UGSの責任分界点

高圧キャビネット内の、電力側の配電線と構内配線との接続点。
UGS本体の1次側と電力側の電力ケーブルの接続点。

UGSとモールドジスコンの違い

モールドジスコンは主に断路を目的とした機器で、需要家側ケーブルで地絡が発生した場合に自動で事故区間を切り離す機能を持たない構成がある。
一方、UGSはSOG制御装置と組み合わせることで、地絡・短絡事故を検出して開閉器を開放する構成にできる。

古い地中引込設備を更新する場合は、単に開閉器を入れ替えるだけでなく、責任分界点、SOG電源、制御線、接地、既設高圧ケーブルの状態まで確認する。
⇒MDS投入直後の電圧確認と再送電時の波及事故防止

UGSの交換工事見積

メーカーWEBサイトより

UGS 本体+SOG(UGL-C-D2 + KLR-B-D)
195万円

Twitter情報より

UGS交換工事(工賃・試験費込み)で100万円以下
定価と卸値の乖離が大きい。
電材商社からの仕入れは定価よりはるかに安い。

トリップスイッチがバネでONに戻ってしまうタイプ

戸上UGSで、ある年代の製品にだけ存在する。
試験トリップのスイッチのON⇔OFFで、試験のためOFFにしてもONに戻ってしまう。
メーカー問い合わせ「オフのまま復電してしまうのを防ぐための仕様」
※現在はSOGの蓋が「スイッチをONに戻さないと閉められない」形状となっている。

自動でONに戻ってしまうタイプのUGSを試験する場合。
2人で作業をして、1人がスイッチをOFFのまま抑えておく。
(もしくはトリップコイルに電圧がかかるのを承知で試験する?)

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