でんきメモ

B種接地抵抗値とは?

変圧器の低圧側と高圧側の電路が混触したとき、低圧側電路の電圧を上昇させないための接地。

もしB種接地がなければ、変圧器の故障で低圧と高圧が混触した時、低圧電路に高圧の6,600Vが印加され、低圧回路の機器等で焼損や絶縁破壊が起こり、大事故に繋がる。

もし変圧器2次側にB種接地をしておらず、高圧と低圧が混触した場合、2次側対地電圧が6600V / √3 = 3810Vとなる。

2次側にE(B)を接地した場合、どうなる?

高圧と低圧が混触した場合、2次側の対地電圧を、数十ボルトに抑えることができる。

技術基準の解釈では、通常、E(B) = 150/ Ig [Ω]

Ig = Tr混触時のE(B)の地絡電流 = 数アンペア
Vg = Ig × E(B)[Ω]

高圧と低圧が混触した図

B種接地抵抗の計算方法

図のB種接地抵抗R(B)に流れる電流を求める。

R(B)を開放して電圧を求める

電流を求めるために、テブナンの定理を使う。
R(B)を開放して、開放した端子に発生する電圧Vを求める。(V=6600÷√3)

開放端子から見たインピーダンスZ

端子から見たインピーダンスZを求める。
Zを求めるために、電源電圧は短絡させる。

開放端子から見た等価回路

開放端子から見たインピーダンスZを考える
Z = 電源電圧短絡 + コンデンサ3つ並列 = 1/j3ωc[Ω]

等価回路からIgを計算する

V、Z、R(B)で等価回路をつくり、Igを求める。


Ig = (6600/√3) ÷ {(1/j3ωc) + R(B)}
(1/j3ωc) = 一般的に数千Ω
R(B) = 一般的に数十Ω
Ig ≒ 6600√3ωc[A] = 数アンペア

B種接地抵抗の注意点

B種接地抵抗値は、低ければ良いというものではない。
B種接地抵抗値は、1線地絡電流(Ig)が関係してくるため。

1線地絡電流(Ig)とは?
変圧器の高圧と低圧が混触したとき、B種接地工事の接地線に流れる電流のこと。

E(B) = 150/Ig [Ω]
これは、電力会社の配電線が持っている対地静電容量から算出するもの。
この値は公開されていないので、電力会社でしか算出する事ができない。

B種接地抵抗が小さすぎる時の危険性

機器のD種接地、C種接地が施された機器が漏電した場合、これらの接地抵抗にはB種接地工事の抵抗と直列に接続されて、対地電圧がかかる状態となり、機器にかかるその分圧は、B種接地抵抗が小さいほど大きくなる。

B種接地抵抗が大きすぎる時の危険性

高圧と低圧が混触した時、低圧側での感電の危険性が上がる。

B種接地線のサイズとは?

変圧器二次側に接続するB種接地線のサイズは、電線の温度上昇式を用いて算出する。
計算式は、断面積[mm^2] = 0.052 × 変圧器二次側の定格電流

計算例
三相3線式200V、300kVA変圧器の定格電流値
(300×1000) / (√3 × 200V) = 866[A]
866[A] × 0.052 = 45mm²

つまり、直近上位の60mm²という計算になる。

ただし、B種接地線太さを、表から参照すると、300kVA×1/3で100kVAとなり、上位の125kVAは38mm²となる。

※変圧器一相分の容量とは、三相変圧器の場合、定格容量の1/3の容量。