変圧器の混触防止板
混触防止板を使用する理由・低圧電路に接地工事をすることで不都合を生じる場合
・300Vを超える低圧電路に中性点が取れない場合
混触防止板のB種接地線の太さ
電気設備技術基準第24条、混触防止板の接地工事種類は、B種接地工事。
混触防止板に施される接地線は、引張強さ1.04kN以上の金属線または直径2.6mm以上の軟銅線。
混触防止板の導入例
⇒太陽光発電における低圧OVGRとPCS(落雷による故障を避けるため)
高圧巻線と低圧巻線との間に金属製の板を設ける。
混触防止板には専用接地端子が必要となる。
内線規定(JEAC 1350-12)
同じ個所に2種類以上の接地工事を施す場合、接地抵抗の低い方の接地工事で兼用できる。
混触防止板とトランス外箱を共用接地でもとくに不都合がない。
なので混触防止板の接地は変圧器の外箱の接地端子と兼用する。
A種、B種、どちらかの低い接地抵抗で接地工事を行う。
混触防止板のメリット
混触防止板は静電的なシールドの効果、遮蔽効果がある。高圧側より侵入するサージ電圧を小さくする効果がある。
高圧側に異常電圧が侵入した場合、低圧側に異常電圧が誘起されることがある。
電磁誘導と静電誘導があり、これは巻線構造により変わってくる。
混触防止板を使用すると静電誘導による異常電圧を緩和させる。
そして低圧側に生じる異常電圧を低減させる効果がある。
変圧器の二次側には接地が施されていない。
低圧回路で地絡が生じても大きな地絡電流は流れない。
回路の静電容量による充電電流しか流れない。
使用場所
危険なガス蒸気を扱う工場、化学工場、鉱山、造船所、医療用機器、UPS、制御装置、通信機器、OA機器など
混触防止板のデメリット
一般的な変圧器よりも値段が高い。関連ページ
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