誘導型OCRの試験中に円盤が回らなくなってしまった
事故例整定電流値付近では円盤は回ったが、200%、300%、瞬時等を試験しようとした際、
継電器から何か切れるような音がして、その後、電流を与えても回らなくなった。
古い誘導型OCRを試験する時の注意点
整定タップ値の倍数に対する動作時間を調べる際、計算式がない場合がある。
その際、特性カーブより図から読み取るしか方法がない場合がある。
例:ICO1D-ATI、タイムダイヤル4だった場合
・200%:2.8s
・300%:2.0s
・500%:1.4s
上記数値は、MOC-A1シリーズのように計算式で出てくる数値ではない。
事前に取説で調べておくか、もしくは継電器に書かれている図から読み取る。
試験前に、理論上の動作時間を把握していないと継電器を壊す危険性がある。
例えば、明らかに動作時間を超えているのに電流を流し続けてしまうなど。
■OCR故障後の対処法
CTの入力部が故障断線している可能性が考えられる。
継電器の電流入力部C1,C2をテスターで導通確認してみる。導通がなければ断線故障の可能性。
継電器C1,C2間が断線してオープン状態だと、CT二次側に高電圧が発生し危険。
なので、CT2次側を短絡させて、故障したOCRに電流が流れないようにしておく。
CTT試験端子を差し込み、CT側を短絡バーにて三相短絡させておけば良い?
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