OCRの試験時、ダイヤル(時間整定)はいくつにする?
インターネットや取扱説明書により情報収集①ダイヤル1に変えて試験する
②ダイヤル10に変えて試験する
③通常運用時の状態(例えばダイヤル3だったら3のまま)から変えないで試験する
JISで決められた基準より各メーカーで決めた基準の方が厳しい。
なので各メーカーの機種により取扱説明書を参照して試験するのが理想。
お客様(設置者)の希望に従う場合でも、試験内容はJISを満たしている必要がある。
ダイヤルを10に変えて試験した場合、戻し忘れの危険がある。
例えば本来、動作時間1で運用していたのに、10に変えてしまったら保護協調が取れない。
その際、過負荷が発生した場合、需要家側のOCRより配電側のOCRが先に動作してしまう。
ただ需要家のOCRが動作する場合の多くは瞬時動作=短絡事故であるらしい。
限時動作で需要家側VCBが開放されるような事例は滅多にないらしい。
また短絡事故が発生した場合、短絡電流によりLBSやPCのPFヒューズが切れる。
なので最悪なのは試験のために瞬時をロック(不動作)にしたまま戻し忘れ
また、ダイヤル3から1に変更して試験をして戻し忘れた場合も怖い。
この場合、通常の使用状態でも過負荷でVCBが開放され停電してしまう恐れがある。
予想される失敗例
試験のためにダイヤル1からダイヤル10に変更して戻し忘れ(保護協調外)試験のためにダイヤル3からダイヤル1に変更して戻し忘れ(通常運用で限時動作の恐れ)
限時動作試験のため瞬時動作ダイヤルをロック(不動作)または最大値にして戻し忘れ
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