でんきメモ

OCRやDGR試験の裏技

OCRやDGR試験
継電器の裏面のスペースが狭くて手が届かない。
さてどうする?


盤にVCB入切ランプ(GL・RL)がついていた場合、VCBの入・切でランプが点灯・消灯する。
なのでGL・RL、どちらかのランプの配線に信号線をとりつけ「電圧」モードにして試験。
常にVCB連動状態でOCR等の試験を行う。


VCB表面に制御回路プラグがある場合(引出し型)
VCB入状態で、制御プラグの⑤と⑥に信号線を取り付ける。
プラグ穴は細いのでIV線や通信線を利用。
接点モードで導通が確認できればVCB開閉させず試験可能と予想。


有接点リレー(パワーリレー)が近くにある場合
27X、51X、67X、など、保護継電器の種類に対応した名称でリレーが設置されていることがある。
リレーとソケットの対応関係はこちら

■PYFZ-08
○④①
⑧○⑤
⑫○⑨
⑭⑬○

b-a-c
①-⑤-⑨
④-⑧-⑫

保護継電器の動作に合わせて有接点リレーの電圧入力端子⑬と⑭に電圧が印加される。
すると①-⑤-⑨、または④-⑧-⑫の接点が動作するので、そこで信号線をとれば良い。

CTT端子とOCRの間に電力計測用の計器などがあり、そこに電流を流したくない場合
CTTで上下を縁切り、試験器の配線をCTTではなくOCRの電流端子に接続。
するとリレーの配線を外さずにリレーだけに直接電流を流せる。
またこの方法を採用すると電流メーターにも電流が流れない。

PASのSOGのa1-acが故障して試験できない時の対処法

SOG制御装置のa1-ac警報回路はa接点。
その場合、Va-Vcの配線を外し、試験機からの信号線をVa-Vcに接続する。
SOGが動作するとVa-VcからPASトリップ電圧が出力される。
なのでDGR試験機の「接点⇔電圧」を電圧にして試験すれば出来る。
もしVa-Vcで試験出来るのであれば、a1-acの警報接点が故障している。

a1-acの警報接点不良は指摘事項に記載「交換を推奨」
PASのSOGは、同じメーカー・型式なら単体で交換することが出来るらしい。
また、警報回路といえど異常が見つかれば制御回路や基板上に何らかの異常ある可能性も。

OCRの連動試験がT1-T2間の接点動作不良で開放されない!

電圧引き外しOCR
警報接点のa1-a2の動作は問題なかった。
連動試験の際、OCRが動作してもVCBが動作しなかった。
調べると、引き外し接点「T1-T2」の動作不良であった。

調べ方
T1-T2の配線を外し、OCR単体動作をT1-T2に信号線をつけて試験してみる。
OCRが動作してもカウンタがストップしなければT1-T2の動作不良。

応急処置
T1-T2を警報接点のa1-a2に接続する。
これでOCRが動作した場合、VCBのTCに電圧が印加され引き外しは可能。
しかしこれは本来の繋ぎ方ではない。接点容量の問題もある。
指摘事項に「動作不良・交換推奨」としてあげるべき。

関連ページ

TOPに戻る